[書籍]An Anthology of Nagauta
An Anthology of Nagauta
William P.Malm 著
ミシガン大学 日本研究センター 出版
ずいぶんと前に注文していた上記の書籍が海外から届きました。
以前、外国人の方のパーティで長唄を演奏する機会があって、曲の解説に苦労した経験があり、この本を取り寄せてみました。
送料合わせて約40$でしたが、付録の音源だけでもその値段の価値が十分にあります。
さて、この書籍では31曲の主な長唄を採り上げて、その内容と歌詞解説がされています。
歌詞についてはかなり細かい英訳がついていて、外国人の生徒さんへのテキストとしては非常に便利かと思います。外国人に限らず、長唄の歌詞は、現代人にはちょっとわかりにくいところが多いので、主語・述語がはっきりしている英語の方が、むしろ意味が分かりやすいこともあります。
たとえば「松の緑」の歌詞:
『今年より 千たび迎ふる春ごとに なおも深めに松の緑か~』
にの対訳として
This year greets its thousandth spring, and each year
still deeper is the green of the pine.
(今年、千年目の春を迎え、年ごとに今なお深みを増す、松の緑。)
と載せてあります。
ご興味のある方は、是非どうぞ。